朝日生命寄付講座「金融ビジネスのニュートレンド」(1)

 会計ファイナンス学科では、企業と連携した実践的な授業も開設しています。今回は、朝日生命保険相互会社様と連携して実施している朝日生命寄付講座「金融ビジネスのニュートレンド」(後期科目)をご紹介いたします。

 この講座は会計ファイナンス学科の学生は2年生以上(ビジネスデザイン学科の学生は3年生以上)が受講可能で、選択科目ではありますが、毎年数多くの学生が受講している人気の科目です。金融ビジネスの最前線で働いている実務家の方々をお招きしますので、その業務内容や業界に関する知識を臨場感あふれる形で学ぶことができます。

 10月24日(木)は、朝日生命保険相互会社デジタル戦略企画部 ASAHI DIGITAL INNOVATION LAB 所長の伊勢圭右様、同コアスタッフの菅原千佳様にお越しいただき、「DX戦略とASAHI DIGITAL INNOVATION LABの取り組み」というテーマでお話しいただきました。

 近年は既存の価値観やビジネスモデルが通用しないVUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)の時代と言われます。そのような中、「ASAHI DIGITAL INNOVATION LAB」では、考え過ぎず「早く」「小さく」まずはやってみる、既存のサービスに執着しない、業界問わず幅広に情報感度を高くする、といった姿勢を大切に、次世代の保険事業の創造に向けて新たな付加価値の創造に取り組まれています。

 今回の講義では、具体的なお取り組みとして、メタバースを活用した新卒採用イベントやメタバース支店などをご紹介いただきました。メタバース空間を実演してくださった菅原様は、メタバース支店を企画して社長賞を授与されて本社に移られたというご経歴の持ち主です。新しいことに積極的に取り組む姿勢や、自ら手を挙げてゆくことの大切さを教えていただきました。

 また、伊勢様からは、デジタルの進化のスピードがいかに速いかということを様々な事例でご紹介いただきました。加えて、生成AIの活用法について、実演をしながら効果的なプロンプトの書き方などもご教示いただいたり、Teachable Machineを使った実演を通じて機械学習の概念について体感的に教えていただきました。Adobe Fireflyを使ったクイズなどもあり、楽しみながらDXの今を学ばせていただきました。

 人口が減少していく日本において、持続的に成長するビジネスの展開にDX戦略は欠かせないものです。今回の講義を通じてDX戦略の重要さを感じるとともに、社会に求められるDX人財についても考える機会をいただきました。貴重なご講義に感謝しております。

 最後に、授業後の学生の感想をいくつかご紹介いたします。

・今まで、DXという言葉を聞いたことがなかったが今回の講義で「誰かのありたい姿をデジタルで実現すること」と知り、いまの時代にとても沿ったものだと感じた。
・今後就職の際に求められるDX人材になれるようITパスポートの取得など今のうちにできることに積極的に挑戦していきたいと思いました。
・未来に対応するために様々なデジタル戦略をすることは大切だと思いました。
・DXは単なる技術導入にとどまらず、企業文化や組織全体の変革を伴うものであることもご教授いただきました。特に、従業員のスキルアップが求められる点が心に残りました。今後のキャリアにおいて、これらの知識を活かし、柔軟に対応していく必要性を感じました。
・生成AIは、使い方次第で自分の発想を豊かにすることができるとわかりました。