小森ゼミ×男子中高生が「無意識のバイアス」について考える
こんにちは、小森ゼミ3年の尾崎光です。
私たち小森ゼミは11月18日に、本郷中学・高等学校と獨協中学・高等学校の生徒、先生方の合計30名と一緒に「無意識のバイアス」について考える授業を行いました。
無意識のバイアスとは、自分が無意識の間に抱いている偏見のことを言います。普段あまり関わりのない男子中学生・高校生にどうしたら無意識のバイアスについて考えるきっかけを持ってもらえることができるか、ゼミ生で話し合い、自分たちでPPT資料や台本、ワークシートを作成しました。
「無意識のバイアス」をいくつかの例に分けて説明しましたが、私が一番印象に残っているのはCMの炎上原因について考えるパートでした。赤ちゃんの一歳児検診に子どもを連れてきた母親に、父親がサプライズをし「ママも1歳おめでとう」と伝える内容です。
CMをみた男子中高生たちからは「すごく感動した」と声が上がりましたが、世間からは批判の声もありました。「炎上した」という結果が分かっているけれど「なぜ炎上してしまったのか」が分からず苦戦していました。そこで女子大生の私たちが一緒に話し合いに参加し、「1歳なのはママだけ?」などヒントを投げかけてみたら、「シングルファーザーもいるじゃん!」「一歳児検診にはパパも来ていいよね!」など無意識のバイアスとも受け取れる部分に気付いた様子でした。
事後アンケートでは、実際に女子大学生と話してみて「女性が社会に半分いるという当たり前な事実を実感しました」「多様な立場から物事を考えられるようにしたい」と答えてくれる生徒もいました。
私は今回授業を進めるファシリテーターという役割ではありましたが、誰かが話している際は静かにノートを取りながら話を聞き、話し合いの時間になると積極的に意見を述べている男子中学生・高校生の姿を見て、自分自身にも「男子校の生徒は授業を真剣に聞いてくれないのではないか」という無意識のバイアスを持っていたことに気が付きました。
無意識のバイアスは誰もが持っているもので、気付かぬうちに誰かを傷つけてしまっているかもしれません。自分が思っている考えは実は無意識のバイアスなのではないだろうかと一度立ち止まって考えることの大切さを改めて実感できました。
12月には、3年間継続した駒場東邦中学校との取り組みも含めて、読売新聞と朝日中高生新聞から取材を受けました。両紙とも1月初旬に掲載されるそうなので楽しみにしています。
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